もしかしたら、全身振動って腸内細菌を豊かにさせるかも
こんにちは!今日は個人的に面白いなと思った研究をご紹介したいと思います。
皆さん全身振動の機械ってご存知ですか?
写真のような機械で、床の部分から振動を発生させ、全身を振動させるものです。もともとは、宇宙飛行士が地球に帰ってきたときに、筋力低下や骨量の減少に対して改善させるためのトレーニング機器として作られたものでして、最近は筋緊張の緩和などの効果もあると言われています。
最近では病院でも導入されているところもありますし、スポーツジムや一般化されたものが健康器具販売で良く見ますね。
この全身振動機械がもしかしたら、思わぬ健康効果があるかもということを今回はお話ししていきたいと思います。
バクテロイデス系の腸内細菌が17.75倍増加!?
今回は2019年6月Int. J. Mol. Sciに掲載された、ジョージア医科大学の研究を参考にしている。この研究はまだマウス段階の研究なので今後の可能性としてみて頂けたらと思います。この研究では、二型糖尿病のマウスをモデルとして、毎日20分間、周波数30㎐の全身振動を受けさせ、分析した研究である。
その結果、全身振動を受けたマウスはバクテロイデス系の菌の増加がみられ、特にアリスチペスという菌が17.75倍に増加したと報告されている。
バクテロイデス菌とは、一般的に痩せ菌といわれていまして、日和見菌の一種であり、善玉菌が優位だと増殖しやすい腸内細菌です。特にこのアリスチペス菌は短絡脂肪酸の生成を担っています。
短鎖脂肪酸とは、腸内細菌が食物繊維を分解して作られる物でして、肥満の予防や腸内の炎症の緩和に役立つ素晴らしい物質です。
全身振動により、炎症が劇的に緩和
この研究では、炎症を抑制させる免疫細胞であるM2マクロファージの増加とインターロイキン10など抗炎症サイトカインが増加されたと報告されています。
もしかしたら、全身振動って老化の最大の敵である、『炎症』に対しても効果があるので、アンチエイジングとかに効果があるかもしれませんね(笑)
今後に期待です。また面白い情報があったら、お話ししていきたいと思います。